臨床の学び舎おんせいげんご BLOG

『臨床の学び舎おんせいげんご』の各部門の予定や今までの勉強会の内容などがチェックできます。

2020-01-01から1年間の記事一覧

音の高さの心理尺度「mel尺度」ね・・・

精神物理学っていうのでしょうか、例えば、「音」にヒトは「大きいなぁ」とか「小さいなぁ」とか、いわゆる大きさを感じるわけだけどね、その感じ方(心理)と感じる原因(物理)との関係を考える学問らしい。 この学問、応用科学とでもいうのかな、うまくい…

鼻音について(鼻母音)

鼻音について、Twitter-siteの2020年11月12日のスレッドでは西岡君からの質問、勉強会では2020年11月の「滋賀おんせいげんご」のほうで話題になったので、かねてから読まねば・・・と思っていた論文からの引用を行いながら、書き綴りました。たぶん、超長く…

1/3オクターブバンドって?

あるきっかけで、1/3オクターブバンドなるものを調べてみましたが・・・残念ながらカオスでしたので、Twitterで議論を繰り返している聴覚系STの西岡氏にご教授いただこうと思いまして。 最初はTwitterでいつも通りに意見交換をしようと思ったのですが、ちょ…

滋賀おんせいげんご、小さく開催。

滋賀おんせいげんご、小さく開催しました。参加者は4名。 ここ数日、特にコロナの勢いが増してきました。あまり「勉強会!!」という雰囲気は出しにくくなりまして、いろいろと残念です。この「おんせいげんご」のMottoは自由な参加と自由な議論ですが、現状…

光華おんせいげんご(at 京都アスニ―)、やはり楽しかったです。

本日2020年11月14日、京都アスニーにて「光華おんせいげんご」が行われました。参加人数は・・・3人!(笑) でも、3人がそれぞれの個性の上で、お互いの「いつも」を超えた意見交換の場になっていたように思います。この少人数なところもまたこの勉強会の醍醐…

日本語には4大文法家と言われる人たちがいる。

言語障害を考える時に、時々、話題になる「文法」。STさんの業界って不思議と「学校文法」と呼ばれる文法を第一に持ち出すことが多い。いわゆる小学校か、中学校の時に習うアレね。だから、STさんたちってアレが日本語の文法だと思っている人が多い。確かに…

書籍紹介:音響聴覚心理学

『音響聴覚心理学』大串健吾著 誠信出版 4500円 長い間、日本語の聴覚心理学といえば、誠信出版の『聴覚心理学概論』(B.C.J Moore著、大串健吾監訳)であったかと思います。その監訳を担当された大串先生の書籍です。 300頁を超える内容で、引用文献は500本…

「は」を「た」や「か」に聞き間違えるか、聴覚実験を予定!!

,(古田) 「は」を「た」や「か」に聞き間違えるという誤聴について、古田と西岡氏が長い間、Twitter-siteにて議論を重ねてきました。発端は「補聴器適合検査の指針(2010)で用いる67-S語表の単音節「は」が音圧を上げると「た」、さらに上げると「か」に…

空耳ね。空耳。

(古田) うちの後輩さんから、興味深いYou-tubeを紹介されました。いわゆる「空耳」。 www.youtube.com 空耳って、その人の実際の発音を「無視」して、自分の言語知識で勝手にそう聞こえたように解釈することとでも言いましょうか。つまり、音声と言語のす…

引き続き、単音節「は」の音圧を上げると「た」、さらに上げると「か」に変わって聞こえるという現象について

Twitter-site 2020年10月2日~10月8日 Blog-site 2020年10月1日 「は」を「た」や「か」に聞き間違える?? 古田:引き続き、補聴器適合検査の指針(2010)で用いる67-S語表の単音節「は」が音圧を上げると「た」、さらに上げると「か」に変わって聞こえると…

書籍紹介 音声知覚:音から意味へ

Introduction. The perception of speech: from sound to meaningBrian C. J. Moore1, Lorraine K. Tyler and William Marslen-Wilson 書籍紹介の論文から、2020年10月5日現在、Twitter-siteにて西岡氏と古田が議論している音声知覚の参考になりそうな部分を…

「は」を「た」や「か」に聞き間違える??

Twitter-site 9/24~10/1 古田:2020年9月19日(土)の「光華おんせいげんご」にて、西岡君より興味深い現象?が提案されました。それについて、ここで引き続き、議論を重ねてみたいと思います。まずは、西岡君にその詳細をお願いします。 西岡: 先日はあり…

光華おんせいげんご 再開

2020年9月19日(土)の14:00~17:00、京都アスニー 第4研修室B(JR円町駅から約800mほど)にて、光華おんせいげんごを開催したしました。 参加人数は…5名でしたね。3密とは程遠い状況で、しっかりとソーシャルディスタンスを保って開催しました。 詳細をお…

歌唱法関係の書籍を買いました。

諸事情で、歌唱法関係の本をどうにも買いたくなって、いつも通りAmazonの中古書籍を漁りました。以下の本たちです。コロナ対策で自由に動けませんが、読んでみようと思っていた!という本がありましたら、もしよければ今は焦らず、買わずでいてくださればと…

心理学と言語学を融合する学問

認知言語学について 『認知言語学 大堀壽夫著 東京大学出版会』の「第1章 認知言語学とは何か」を引用、参照しながら、認知言語学という学問について紹介します。 1.1 ことばから見たこころどんな学問にも、その出発点となる問題意識がある。 >認知言語学の…

〈臨床の学び舎 おんせいげんご〉

onsei-gengo.jimdosite.com

定延利之先生、読みやすくて深い…おススメの本。

『ささやく恋人、りきむレポーター 口の中の文化』 定延利之 著 岩波書店 〈はじめに〉の一部を以下に抜粋しています。個人(古田)的に定延先生の視点はホントに興味深いと思う。私もこういうところから音声言語を捉えなおしたいと思う。 「パパ、おにいち…

日本語の調音運動のひとつの結論。

そう思える内容が書いてあるのが、『日本語の母音,子音,音節 : 調音運動の実験音声学的研究(国立国語研究所発行)』だと思います。一度、光華おんせいげんごで紹介しています。2人の言語学者がレントゲンやパラトグラフ、呼気圧測定などを駆使して日本語…

光華おんせいげんご 第6回~8回 2019年

光華おんせいげんごの2019年の取り組みです。 場所はすべて光華女子大学慈光館にて行いました。 第6回 2019年5月18日(土)14:00~17:00 臨床の視点:発語失行症とはいかなる症状か? ー文献にみる記載ー(関) 文献抄読:発語失行症に対する学際的な研究事…

おんせいげんご 三方よし 第1回~4回 2019年

「おんせいげんご 三方よし」の2019年度の取り組みです。 場所はすべて「G-Net滋賀近江八幡」でした。 第1回 2019年3月8日(金)18:30~21:00 学び:群盲、象を評す ? ~ヒトの音声言語という複合多面体に対峙する時~(古田) 症例検討:~音声だけを聞い…

光華おんせいげんご 第1回~5回 2018年

2018年度の「光華おんせいげんご」の演目は以下の通りでした。 ()内は担当者です。場所はすべて光華女子大学慈光館でした。 第1回 2018年3月17日(土) Prologue:例えば、『群盲象を評す』ように。(古田&関) 症例:重度失語症の経過について (英&関…