臨床の学び舎おんせいげんご BLOG

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2/5(土)ことのわ会でした(^^)

先日のことのわ会では、ソビエト心理学における「意義」と「意味」の区別について学びました。


意義・・・語の背後にかくれている安定した一般化の体系
意味・・・意義の客観的な結合体系から抽り出された語の個人的な意義(ある時、ある状況に関連している)

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語・意義・意味


 そして、意味はコミュニケーションの単位である(コミュニケーションの基礎には、話し手が話したいものや、話し手の発話をひきおこした動機についての知覚がある)との記載があり、失語症者の訓練で取り扱うべきはまさに「意味」であると、改めて確認した次第です。そして、読み進めているうちに、タイトルにもなっている『言語と意識』の「意識」という語で著者のルリアが指し示しているのは、「≒認知機能」ではないかと気づき始めました。そうすると、認知言語学(※末尾に解説)にもリンクする部分があるのでは?と。


これからの展開が楽しみです。

次回は、3月26日(土)を予定します。その後も、できれば、第4土曜を中心に予定できればと思っております。

 

認知言語学

以下、大堀寿夫氏の『認知言語学』の紀伊国屋出版のHPより抜粋。

認知言語学とは、ことばを通じてこころのはたらきを理解しようとする研究である。本書では、「カテゴリー化」「メタファー」「構文知識」といった認知言語学の主要な概念を体系的に説明し、さらにこの分野を文化人類学発達心理学のような隣接領域との関わりからも広く展望する。分析例には日本後、英語とともに数多くの言語を取り上げ、ことばの普遍的特徴からのアプローチを試みる。認知言語学の基本的な考え方や分析方法を学ぶ人のためにテキスト。』

 

www.kinokuniya.co.jp

 

※勉強会は感染症対策に十分配慮した上で、少人数で実施しました。